温泉手帖♨︎

温泉ソムリエの温泉備忘録

由布院温泉 束ノ間(大分)

大分空港からレンタカーで1時間弱の由布院温泉に再訪。

1回目は奥湯布院温泉 奥宿 無相荘(大分) - 温泉手帖♨︎に泊まり、温泉街に足を踏み入れなかった。その後何回も台風で欠航になりキャンセルするしかなく、今年の9月に念願の由布院温泉 亀の井別荘(大分) - 温泉手帖♨︎に泊まり、今回で3回目の湯布院。

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去年キャンセル(台風で泣く泣く)した宿にリベンジ。

選んだ宿は、湯布院の原点である“滞在型温泉保養地”に立ち返った、ストレスフリーをコンセプトにした宿で、旅館のようなかしこまったおもてなしやサービスはない。温泉重視最高。

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束ノ間は「庄屋の館」という宿を、先代の娘さん夫婦が引き継ぎ、数年かけてリフォームしていた矢先、熊本地震で源泉の調子が悪くなり、しばらく休業していたそう。

いまは敷地内の至るところから湯気が上がってる。

その後、5000坪の敷地に一軒家タイプの棟が点在する、滞在型の宿としてオープン。

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集落内に点在する逗留処には源泉かけ流しの温泉が付いている。全部で10棟のうち、温泉付きが9つに、温泉なしの女性専用棟が1つ。湯船も部屋の間取りも異なる造りなので、自分が過ごしたい部屋をじっくり考えて決める。

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二部屋が離れていて、半露天風呂のある百番の部屋。露天風呂っぽいけど、屋根はきっちりある。シャワーももちろん付いてる。

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広めの湯船で2、3人でも入れるだろうけど、独りで入るの最高。

何よりこの色!色だけでも癒される。その上、ぬるんぬるんの肌触り。湯上がりの肌はねっとりしっとり。

湯底も少しぬるんとする。端の方にはざらりと砂っぽい湯の花が溜まってる。

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なんて綺麗なブルー。

湧き出た時は無色透明のナトリウム-塩化物泉。メタケイ酸が空気に触れて結晶化し、太陽の光を反射させて青く見えるとか。

メタケイ酸は156mg含まれてる。これで充分だけど、以前は500mg以上含んでたみたい。お肌のセラミドを整える作用がある天然の保湿成分。さらに保湿成分を塩がコーティングしてくれる美肌の湯。

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源泉は100度近い高温泉。加水をせずに湯量の調節だけで、湯船の温度を適温にしてくれてる。40度くらいにしてあるよと言われたとおり、40度ぴったり。ぬるめなのにめちゃ暖まるお湯。

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源泉を調節するバルブは自分たちで触れるようになっていて、好みの量にすることができる。今回は触る必要もないくらい、ばっちりな適温のぬる湯だったけど。

加水して調節ではなく、源泉量を調節させてくれる部屋風呂は最高。好みの湯温で源泉かけ流しを味わえる。

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ビニールパイプから一旦、木で囲まれたところに注がれている源泉は、縁のこの穴を通り湯船の底近くにある湯口から湯船の中へと流れ込んでいく。

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湯口の穴には析出物。湯船の側面にも。

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無味無臭なのに、水色に見えて、析出物はベージュ。淡い色合いが可愛くて、いくらでも眺めていられる。

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絶えず新鮮な源泉がかけ流されてる。自分たちのためだけに。贅沢な逗留だ。

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部屋風呂以外に敷地内に大露天風呂がある。

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夜23時までで、朝は6時から8時半まで。日帰り入浴が9時半から18時半まであり、駐車場が大混雑してるほど、たくさんの入浴客が訪れてた。

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日帰り入浴の時間が終わると1時間清掃タイムがあり、19時半から宿泊者だけになり、タオルも備え付けに変わる。雨で寒いし、夜の露天風呂にこだわりないので、朝行くことに。

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大露天風呂へ行く途中に源泉が湧いてる。

ここの地下500mから吹き上げる97度の自噴泉を、各逗留処と大露天風呂に配湯しかけ流してる。

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お洒落な大露天風呂の建物は、茶房も併設。これは日帰り入浴客殺到するよね、という素敵な造り。

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広い脱衣所。洗面台にドライヤーも2つある。脱衣所の全面がガラス戸で露天風呂に降りられるようになってる。

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大きな湯船。たくさん入浴客来ても大丈夫なんだなと納得。

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シャワーは5つ、仕切りのあるタイプ。シャンプーなどは揃ってる。

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はて、これ何の形なんだろう。左手前は星形のようになってるけど、右側は真っ直ぐ‥。

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左側の真ん中へんに湯口。

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右奥に排湯口。

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雨が少し降ってるけど、半分は屋根があるので大丈夫。ほんとに上手な造りだなぁ。熊本の地獄温泉 青風荘.(熊本) - 温泉手帖♨︎もそうだけど、考えて考えて造られてる感じがする。全てにおいて居心地がいい。

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また、湯温が40.5度に調節されてるときた。こんなに広い湯船、100度近い源泉、加水も何も手を加えない源泉かけ流しで、このぬる湯の適温。神業だわ。もちろん湯口に近づけば熱いので、寒ければ移動すればよし。

朝の霧雨混じりの風が気持ちいい。外気は冷たいけど寒くない。実際の湯温よりも暖かく感じる。塩の暖まりの効果かな。

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夜があけて明るくなるにつれて、濃いミルキーブルーの湯色に。部屋風呂の透き通った水色ではなく、青みがかった白濁湯。

ぬるんぬるんの肌触りは、部屋風呂と同じ。でも、白く濁ってる分、とろみがあるように感じてしまう。とろんとろんの浴感 。

湯底の端にはざらざらと湯の花が溜まってる。

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何の匂いだろうと、朝浸かってる間ずっと考えてた。潮というか、日向というか、天日干しの匂い。

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この岩のこちら側の白いの、析出物だと思って撮ったけど、なんでここに?以前の露天風呂で使ってた岩なのかしら。

露天風呂の析出物は、ベージュじゃなくて白色。硫黄泉の青みがかった白濁湯にありがちな組み合わせ。部屋風呂と同じ塩化物泉なのに不思議。

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集落内の母屋は築120年を超える古民家。大豪族が明治27年に接待館として建築したものを移築した食房で朝ごはん。

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新鮮な湯布院野菜を出汁入り温泉で地獄蒸しした温泉野菜雑炊。

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自然の恵みを利用したヘルシーな一品。これは食べる価値あり。

 

由布院温泉  束ノ間

★★★★★

ナトリウム-塩化物泉

97.4度

pH 8.6

大露天風呂(男1 女1) 各客室風呂9

加温加水循環消毒なし

2020.11.22 宿泊