温泉手帖♨︎

温泉ソムリエの温泉備忘録

蒲井温泉 いっぺん庵(京都)

京都の丹後半島。穏やかな久美浜湾を望む蒲井温泉。

f:id:ayumu27:20190106085155j:image

京都から豊岡まで特急きのさき号で2時間15分。私鉄丹鉄に乗り換え15分の久美浜駅。駅から宿の送迎車で約15分。

f:id:ayumu27:20190106085252j:image

いっぺん庵は、一遍上人が念仏を唱えると青龍が現れたという久美浜に残る伝承にちなんだ名の宿。

玄関の看板や食事処の『いっぺん庵』の文字、年末に今年の漢字を描く清水寺貫主さんに描いてもらったそう。

f:id:ayumu27:20190106085256j:image

平成21年11月に建った新しい旅館。7室すべてに、自家源泉掛け流しの檜の内湯と露天の長州風呂がある。

f:id:ayumu27:20190106085511j:image

うぐいす色の濁り湯。お風呂からも部屋からも久美浜の海が見える。

f:id:ayumu27:20190112001244j:image

内湯と露天風呂との間を網戸にして半露天状態で。

f:id:ayumu27:20190106085615j:image

内湯は41度。湯を混ぜる湯かき棒があり、これで混ぜて入るようにと仲居さんに言われた。

湯口からは熱めの湯が湯量を絞って投入されてる。

f:id:ayumu27:20190112000233j:image

網戸にして入ると、浴室の気温と湯温とがちょうどいい感じ。白と茶色の小さな湯の花が少し。

f:id:ayumu27:20190112000255j:image

露天風呂は42度前後で少し熱め。顔は寒い。露天風呂の湯の花がすごい。
f:id:ayumu27:20190112000236j:image
こげ茶色の小さな塊がたくさん。湯口からはぬるめの湯が出ていて、熱めの湯は湯底か側面から出ていたような気がする。

各客室とは別に24時間入浴可能な大浴場。
f:id:ayumu27:20190112000213j:image

離れだけど、7室しかないので、それほど遠くない。

右が女湯。内湯と露天風呂、それに予約制の岩盤浴がある。
f:id:ayumu27:20190112000207j:image

内湯は42度前後。しっとりじっとりした湯感触。柔らかい緩めの塩化物泉。f:id:ayumu27:20190112000210j:image

7室しかないうえ、夜中じゅう入れるので、いつでも独泉。ゆったり入れる。もう少しぬるかったらいいのに。
f:id:ayumu27:20190112000251j:image

少ししょっぱい出汁のような味。f:id:ayumu27:20190112000217j:image

露天風呂は43度くらい。熱い。長くは入れない。

深めなので、右側の手すりのある階段から入るように注意書きがある。
f:id:ayumu27:20190112000221j:image

岩盤浴は50分1000円。1時間半前に予約が必要。
f:id:ayumu27:20190112000258j:image

塩化物泉のじっとりぽかぽかな湯。

f:id:ayumu27:20190112105420j:image

温泉分析書は別途保管と記載があったので聞いてみたところ、最初は無いと言われた。違う方にもう一度聞くと、見るだけならとファイルを見せてくれた。写真はダメだと。なんか不思議。温泉に詳しくない感がひしひしと伝わってきた。
f:id:ayumu27:20190112105426j:image

年に一度のタグ付きズワイガニ。冬の日本海側の温泉で、これが食べられるいい温泉宿を毎年探し続ける。

 

蒲井温泉 いっぺん庵

★★★

ナトリウム・カルシウム-塩化物泉

35.4度

pH 7.38

露天風呂付き内湯(男1女1)客室内湯と露天風呂(各7)

加温あり 加水循環消毒なし

2019.1.5宿泊

星野温泉 星のや軽井沢 メディテイションバス(長野)

星野温泉は明治時代には赤岩鉱泉と呼ばれる草津の仕上げ湯だったそう。草津温泉に入った後、柔らかな泉質を求めて立ち寄る湯。

大正2年に新たな源泉の掘削をし、大正4年に星野温泉として開湯。

f:id:ayumu27:20190106153924j:image

美肌の湯として文化人を始めとする人々の間で評判になり、現在の星のや軽井沢に至る。

星のや軽井沢の温泉は2つ。

f:id:ayumu27:20190106153929j:image

星野温泉 トンボの湯(長野) - 温泉手帖♨︎は言わずと知れた日帰り入浴施設。開放感ある大きな窓と肩まで浸かる深さの内湯、岩の露天風呂。

ただ、あまりに人が多くていいイメージがない。今回は、宿泊者だからこそ味わえる朝の一番風呂。これは気持ちよかった。

f:id:ayumu27:20190106154219j:image

もう一つの温泉は、メディテイションバスという入浴施設。

源泉はトンボの湯とは異なる39.2度の明星の湯。
f:id:ayumu27:20190106154223j:image

長湯に適する39~40℃に保たれた、宿泊者専用の温泉で、五感に働きかけて心身の癒しを促すというコンセプト。

f:id:ayumu27:20190106171008j:image

まず右手に打たせ湯のような滝が3つ。湯口にも思えるけど、多分打たせ湯でいいのだと思う。暖かい。
f:id:ayumu27:20190106171020j:image

正面にはサウナと水風呂。
f:id:ayumu27:20190106171036j:image

左手には半個室みたいに区切られたシャワーが4つ。
f:id:ayumu27:20190106171032j:image

湯の中の階段を降り、打たせ湯の脇から明るい浴室へ。
f:id:ayumu27:20190106171003j:image

光のエリア。夜中しか入らなかったので、昼間の明るさは分からない。f:id:ayumu27:20190106171014j:image

けど、HPのはおそらく昼間の写真で、夜よりも安らかな光に包まれた空間になってる。

この光のエリアでお湯が馴染んだら、奥にある暗闇のエリアへ行き、外界からの刺激を遮断した闇に包まれ感覚を研ぎ澄ますらしいのだけど
f:id:ayumu27:20190106171025j:image

この入り口‥。ひとりで入る勇気はない。

光と闇を行き来するうちにいつしか無心になる、瞑想の感覚を体感するというものだけど、なかなか難しいような。

f:id:ayumu27:20190106172702j:image

これが全体図。

瞑想はどうあれ、15時から翌朝10時まで好きな時間にぬる湯を堪能できるのはすごくいい。ゆっくりのんびり暖まれる。

消毒臭は、気にならない程度。柔らかくしっとりと肌に馴染むお湯。とにかくぬる湯がいい。

f:id:ayumu27:20190106172705j:image

夜は星がめっちゃくちゃ綺麗。あまりに綺麗で、星を見ながら部屋に戻っていると、新年早々流れ星も見えた。

 

星野温泉 星のや軽井沢 メディテイションバス

★★

ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉

39.2度

pH 7.7

内湯 サウナ 水風呂

加温消毒あり 加水循環なし

2019.1.1-3宿泊

奥塩原元湯温泉 大出館(栃木)

1200年の歴史がある塩原温泉郷。古くから塩原十一湯と呼ばれていて、東から西へ、大網、福渡、塩釜、塩の湯、畑下、門前、古町、中塩原、上塩原、新湯、元湯という湯本が点在。渓流沿いに60軒ほどの温泉宿があり、源泉数は150ヶ所以上。多様な泉質や成分の温泉が湧いている。

f:id:ayumu27:20181230133628j:image

この温泉郷の一番奥にあるのが元湯。昔は元湯千軒といわれるほど栄えていたという、塩原最古の湯。

塩原温泉バスターミナルから送迎の車で約20分。今は、静かな山あいに3軒の旅館がひっそりと残っているだけ。宿の下を赤川の清流が流れ、辺りはナラやクヌギの原生林が生い繁ってる。

f:id:ayumu27:20181230133711j:image

大出館は秘湯を守る会。古くから胃腸によく効く名湯といわれ、長期の湯治客も多い。泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。2本の源泉を持ち、湯船は8つ。

f:id:ayumu27:20181231164818j:image

大出館といえば『墨の湯』。日本にひとつしかないと言われる鉄分たっぷりの黒いお湯。

f:id:ayumu27:20181229220347j:image

普通、鉄分の多い温泉は赤茶色がほとんどなので、確かにめずらしい。黒というか濃い藍色。
f:id:ayumu27:20181229220351j:image

湯口が硯のよう。
f:id:ayumu27:20181229220355j:image

細かい濃い灰色の湯の花がたくさんで、黒い湯に見える。
f:id:ayumu27:20181229220343j:image

匂いはそんなにきつくなく、鉄っぽさもない。

タオルが真っ黒になるみたいだけど、湯船に浸かっている縄も真っ黒。

f:id:ayumu27:20181230075057j:image

しっとりした湯感触で、湯上がりの肌もしっとりが続く。肌のセラミドを整えコーティングするメタケイ素がたっぷり入ってる。

湯温は36.5度前後でかなりのぬる湯。底の方はさらにぬるい。

f:id:ayumu27:20181230075909j:image
回らない換気扇のある換気口から雪が舞い入ってきて、内湯だけど浴室の気温は低い。

湯口の近くの湯面でやっと37度。この時期、あと1度高ければいいのにと思ったけど、それでも1時間じっくり浸かる。

f:id:ayumu27:20181230075905j:image

ゆっくり眺めていると、壁の侵食が半端ない。温泉の成分があまりに強いので、ほとんどの金属はすぐに腐食してしまうそう。客室の電化製品の寿命も長くて1年とのこと。

f:id:ayumu27:20181230075339j:image

湯の排出口。鉄板みたい。

墨の湯の源泉は五色の湯No.3。含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(硫化水素型)。それほど硫黄臭はしない。

f:id:ayumu27:20181230084756j:image

もう1本の源泉 御所の湯と泉質名は同じだけど、墨の湯の方は鉄イオンとアルミニウムイオンを含んでる。飲泉すると胃腸だけでなく、貧血や婦人病などにも効く。消毒効果のあるメタホウ素もたくさん含まれてる。

f:id:ayumu27:20181230075335j:image

墨の湯には湯船が2つ。左側にあるのは鹿の湯。
f:id:ayumu27:20181230075331j:image

左:鹿の湯、右:墨の湯

f:id:ayumu27:20181229221201j:image

墨の湯から見た浴室。カランは二ヶ所。温かい湯と水を混ぜて使う。ボディーソープだけ備え付け。シャンプーは売店で買える。
f:id:ayumu27:20181229221233j:image

鹿の湯は、深緑の濁り湯。
f:id:ayumu27:20181229221158j:image

こちらの侵食もすごい。白い析出物もある。
f:id:ayumu27:20181229221220j:image

石油臭があり、苦くて飲めない。f:id:ayumu27:20181229221226j:image

白い湯の花が少し舞ってた。43度前後で熱い。こちらに先に入ると、墨の湯がさらに冷たく感じるので、最後の上がり湯に。

f:id:ayumu27:20181230223821j:image

墨の湯は混浴だけど、14時から15時と、19時から20時半が女性専用時間。この時間にしっかり堪能する。

墨の湯の隣が女性専用の浴場。
f:id:ayumu27:20181230223830j:image
女性専用の浴場には内湯と露天風呂がある。内湯は高尾の湯、露天風呂は子宝の湯。

源泉は御所の湯で『五色の湯』と呼んでいる。天候や季節により色が変化するお湯。晴れるとエメラルドグリーンや乳白色、雨が降ると灰色に変化するらしいけど、大雪の今日は‥。

f:id:ayumu27:20181231111343j:image

まずは内湯。緑がかった灰色の濁り湯。
f:id:ayumu27:20181231111347j:image

右の壁が墨の湯との境。墨の湯とは全く違う明るい浴室。40度くらいの絶妙な湯温でゆっくり入れる。朝は41〜42度だった。

f:id:ayumu27:20181231111412j:image
硫黄らしい白く柔らかな湯の花が湯底の端の方に溜まってる。

湯船の縁は白く析出でコーティング。つるつるで痛くはない。
f:id:ayumu27:20181231111430j:image

胃腸に効くお湯。少し苦いけど香ばしさもある。

やっぱり壁の侵食激しい。
f:id:ayumu27:20181231111354j:image

回らないぼろぼろの換気扇がある換気口。
f:id:ayumu27:20181231111423j:image

洗い場は3つ。もちろんシャワーないので、這いつくばってカランの下に頭突っ込んで洗った。
f:id:ayumu27:20181231111406j:image

子宝の湯という女性用露天風呂。なんと露天風呂が黄緑色の濁り湯だった!HP見ても灰色っぽくて、こんな黄緑色だと思わなくて感動。
f:id:ayumu27:20181231111359j:image

こんなに黄緑色な湯色初めて見た。

f:id:ayumu27:20181231112331j:image

半分に屋根があるけど、風で雪が舞ってるので、顔は雪を浴びながら。

露天も内湯と同じ40度前後の湯温。
f:id:ayumu27:20181231112340j:image

なめらかでつるりとした湯感触。とろみのある湯が暖かく感じるので、露天風呂も寒くない。
f:id:ayumu27:20181231112347j:image

雪を眺めながら。
f:id:ayumu27:20181231112307j:image

湯が掛け流されていくところに、黄緑がかった白い湯の花が溜まってる。もちろん湯船の底にも。
f:id:ayumu27:20181231112322j:image

五色の湯の源泉は、浴槽ごとに浴用、飲用に特効があるとされてる。

f:id:ayumu27:20181231113346j:image

この露天風呂は婦人病に効くと。だから子宝の湯。

もう一つの露天風呂、混浴の岩の湯は神経痛に効くそう。

f:id:ayumu27:20181231113850j:image

こちらは湯温が熱かったらしい。

混浴の内湯は2つで、手前が糖尿病に効くという平家かくれの湯。
f:id:ayumu27:20181231113854j:image

右の大きい方の湯船が御所の湯。胃腸に効くとされている。ぬる湯で長く入れるお湯だったそう。
f:id:ayumu27:20181231113858j:image

もう一つ、貸切の湯船がある。

f:id:ayumu27:20181231163834j:image

扉の札が『空いてます』だと、裏返しの『入浴中』にし中から鍵をかけて入れる。ここも24時間入れる。

どの湯船も夜中じゅう好きな時に入れる。それぞれの湯船の湯温や色に違いがあり、好みの湯に入れる。なんて贅沢な。

部屋が一階の大浴場の階だったので、気軽にお風呂に行けた。ドアを開けると硫黄の香りがぐわっとする。帰りのバスでは、自分から匂う硫黄にどっぷり。

 

塩原温泉 大出館

★★★★★

含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉

50.3度(墨)、51.1度(五色)

pH 6.2、6.6

3.2ℓ/分、110.6ℓ

内湯6 露天風呂2

加水加温循環消毒なし

2018.12.29宿泊

青根温泉 湯元 不忘閣(宮城)

東北新幹線白石蔵王駅から遠刈田温泉行きのバスで約40分、終点からは宿の送迎車で約10分。辺りはすっかり雪景色。

標高500メートルの高原に、6軒の温泉旅館と1軒の日帰り温泉施設がある小さな温泉街 青根温泉。

f:id:ayumu27:20181216094828j:image

21代続く湯元不忘閣。

仙台藩伊達氏の「御殿湯」が置かれ、代々伊達家の湯治場として利用されてきた。かつて藩主のための宿所であった「青根御殿」が、今も敷地内に残っている。

f:id:ayumu27:20181216153032j:image

泊まった部屋から中庭の池越しに見るとこんな感じ。
f:id:ayumu27:20181216153027j:image
青根御殿は明治時代に青根大火で焼失したものを昭和7年に再建したもの。

f:id:ayumu27:20181216094953j:image

お殿様の部屋からは自分の領地の仙台、松島までが見渡せて、狼煙で連絡を取り合っていたそう。

毎朝、女将の青根御殿ツアーがあって、中に入ることができ、伊達家の古文書とか、お殿様が持ってきてたお弁当の重箱とか、いろいろ説明してもらえる。

ここからの眺めを見ることができるだけで満足。

開湯は1528年。伊達政宗から湯守を命ぜられたのが始まり。

f:id:ayumu27:20181215200653j:image

江戸時代の不忘閣。

宿の名は、青根御殿に滞在した政宗が感激と喜びを忘れまいと「不忘」と名付けたのが由来。

1546年に伊達藩主の御殿湯としてつくられた「大湯」は、長い間共同浴場として利用されてきたけど2006年に老朽化で閉鎖。それを古代伝統工法による復元工事で復活させたもの。

f:id:ayumu27:20181215200849j:image

青森ヒバを使った広い建屋。

f:id:ayumu27:20181215201313j:image

高い天井。釘は全く使わず、内壁には温泉でこねた京都の稲荷山の土。

脱衣所はなく、端に籠がいくつかと木のベンチが1つ。
f:id:ayumu27:20181215201345j:image

古い石組みの湯船は、伊達政宗が湯浴みした460年以上前と変わらぬまま。

当時、蔵王山中の転石でセメントを使わずに、ひとつひとつの石の大きさを組み合わせて、2年かけて作り上げたそう。
f:id:ayumu27:20181215201318j:image

長い湯船。湯口付近は43度ちょいの湯温も、反対側の端っこでは42度弱。

しっとりと肌に馴染むお湯。

男女入れ替え制で夜の8時と朝の8時に交代。

f:id:ayumu27:20181215202039j:image

同じ時間に交代になる「新湯」と男女入れ替え。新湯は建物の反対側。階段を降りていく。

f:id:ayumu27:20181215202052j:image

籠があるだけだけど、清潔な脱衣所がある。
f:id:ayumu27:20181215202033j:image

藩政時代からそのまま残るという石造りの湯船。すごい風情。歴史‥。

大湯についで古い1528年からの湯船。伊達政宗の時代から、芥川龍之介川端康成などの文人たちも入った湯船そのまま。
f:id:ayumu27:20181215202029j:image

優しい光が差し込む。
f:id:ayumu27:20181215202025j:image

入る時や最初は熱くないのだけど、じんわり暖かさが染み入ってくる。42度前後。

お尻と足裏に石のざりっとした感触。湯は大湯よりもさらりとしている気がする。

f:id:ayumu27:20181215221928j:image

大湯にもあったけど、湯口に柄杓。飲んでいいよーってこと。

芳ばしい硫酸塩泉の味。薄くて単純泉だけど。
f:id:ayumu27:20181215202043j:image

男女入れ替えで「大湯」か「新湯」のどちらかに入れる。

f:id:ayumu27:20181215224012j:image

単純温泉だけど、ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉に近い。どんなに温まっても、湯上がりの肌はさらっとする。

貸切風呂は2つ。

蔵の中の貸切風呂「蔵湯浴司(くらゆよくす)は、帳場の横に手形みたいな板(貸切札)があれば空いてる。それを浴場に持って行き、入口に立て掛けて入る。

f:id:ayumu27:20181215225412j:image

ここで外履きに履き替えて。f:id:ayumu27:20181215204745j:image

明治初期に建てられたなまこ壁の蔵が3つ並ぶ石畳を進む。蔵には伊達家ゆかりの品々が納められているそう。f:id:ayumu27:20181215204751j:image

蔵湯は、突き当りの穀蔵として利用されてきた蔵にある。

重厚な扉を開けると、蔵一棟丸ごと浴室。

f:id:ayumu27:20181215204759j:image

贅沢。殿様気分。
f:id:ayumu27:20181215204755j:image

入った途端、檜の香りがすごい。

余計なものは何もない。檜の湯船以外は脱衣かごだけ。

f:id:ayumu27:20181215205459j:image

高い天井に見事な梁組み。
f:id:ayumu27:20181215205503j:image
湯が溜まったばかりの1番風呂。

f:id:ayumu27:20181215230913j:image

外気がすごく寒いので、すっごい熱い湯に感じるけど、入ってしまえばそうでもない。
f:id:ayumu27:20181215205516j:image

湯桶や台などすべての納まりが美しい。
f:id:ayumu27:20181215205513j:image

朝の8時まで一晩中いつでも開いていれば貸し切れる。

もうひとつの貸切風呂は、先々代の湯守の名を引き継いだという「亥之輔の湯」。

f:id:ayumu27:20181215221158j:image

短い外廊下の先に
f:id:ayumu27:20181215221147j:image

背の低い潜り戸。
f:id:ayumu27:20181215221137j:image

覗いてみるとわくわくする。
f:id:ayumu27:20181215221141j:image

あがりに木のベンチと服を入れる木桶。
f:id:ayumu27:20181215221132j:image

小さな露天風呂。唯一の露天風呂。
f:id:ayumu27:20181215221144j:image

湯温は熱め。外がかなり寒いので、熱くしているみたい。

いわゆる大浴場なるものが、男女別の「御殿湯」。伊達藩一門が利用した殿様専用の木造の湯船。数百年の間に度々改築し、当時の面影は窓の外の石垣だけだとか。

これも夜と朝の8時に男女入れ替え。

f:id:ayumu27:20181215222340j:image

脱衣所から浴場への扉。
f:id:ayumu27:20181215222345j:image

小さな木の湯船。
f:id:ayumu27:20181215222329j:image

透明で湯底の木が綺麗。
f:id:ayumu27:20181215222334j:image

男女の浴場の境は上がかなり開いている。大湯が元はひとつの湯船だったように、御殿湯もそうだったのかも。
f:id:ayumu27:20181215222350j:image

もうひとつの御殿湯は大きめ。とはいえ、蔵湯と同じくらいか、蔵湯より少し小さいか。
f:id:ayumu27:20181215222353j:image

43度前後。湯船はタイルの浴槽の上に木板を張ってある。シャワーはここだけ。でも1つだけ。

f:id:ayumu27:20181216100923j:image

湯船がいくつもあり、しかも一晩中入れるので、ほとんどが独泉。薄暗い灯りの中で入る歴史ある湯船は、ひとりだけどひとりじゃないみたいな不思議な湯浴み。

 

青根温泉 湯元 不忘閣

★★★★

単純温泉

49.8度

pH 7.4

内湯5 貸切露天風呂1

加水加温循環消毒なし

2018.12.15宿泊

二岐温泉 大丸あすなろ荘(福島)

東京から新幹線で1時間半の新白河駅。駅からは1日1往復の湯ったりヤーコン号で1時間半。行きはヤーコン号に乗れない時間だったので、タクシーで1時間。

ブナ林を延々と走りやっとたどり着いた二岐温泉

f:id:ayumu27:20181209131846j:image
天然の川床をそのまま生かした足元湧出の自噴泉岩風呂に入りたくて、大丸あすなろ荘へ。
f:id:ayumu27:20181209131833j:image

日本秘湯を守る会、現会長が館主。

土曜の夜中から降り出した雪で、朝には真っ白な雪景色。
f:id:ayumu27:20181209131838j:image

早速、足元湧出の岩風呂へ。

f:id:ayumu27:20181208173257j:image

宿の建物より少し低い位置に岩風呂の小屋がある。

f:id:ayumu27:20181208173729j:image

とても綺麗で新しく清潔な脱衣所。
f:id:ayumu27:20181208173721j:image

さらに数段下に降りたところに入口があり、湯船がある。
f:id:ayumu27:20181208173725j:image

薄暗い明かりで、洞窟のような雰囲気。

f:id:ayumu27:20181208173737j:image

自噴泉甌穴風呂」は、享保13(1728)年に造られたという、湯舟の底の岩の割れ目から気泡がぷくぷくと自噴している”生きた温泉”。
f:id:ayumu27:20181208173733j:image

でこぼこした湯舟の底には、大きなポットホールと呼ばれる穴が3つある。f:id:ayumu27:20181208193345j:image

ポットホールは、小石が水流でころころ転がって削り取られた丸い穴で、昔は川だった証だそう。

f:id:ayumu27:20181208193357j:image

湯温は43.5度から44度くらい。熱いんだけど、ホースで水を入れているので、そのホースの先だとなんとか入っていられる。

f:id:ayumu27:20181208200228j:image

岩の隙間からぽこぽこ泡が上がり、その辺りがかなり熱い。
f:id:ayumu27:20181208200224j:image

香ばしい湯で、湯上がりの肌はさらさらするする。

f:id:ayumu27:20181208193720j:image

洗い場の使い方分からず、湯船から桶でお湯をすくって流した。今思えば、蛇口があるのかも。
f:id:ayumu27:20181208193716j:image

湯船の湯はここから掛け流されていく。

もちろん湯は湯底から湧いている。

この「自噴泉甌穴風呂」はひとつだけで、11時から15時までは日帰り入浴で混浴。

15時半から3時間が女性、19時から23時までが男性。朝は6時から8時が女性、8時半から10時までが男性と、交互で男女入れ替え制。

内湯は24時間入浴できる。大浴場「あすなろの湯」。

f:id:ayumu27:20181208195234j:image

男女別でそれぞれ露天風呂付き。

清潔な広い湯船。

f:id:ayumu27:20181209132327j:image

湯温は42度前後で、岩風呂よりぬるくてほっとする。

f:id:ayumu27:20181208195242j:image

露天風呂は浅くて44度超え。熱い。外気が0度近いので、分かるけど、分かるけど熱い。

f:id:ayumu27:20181209132608j:image

でも、朝に入った時にはそれほど熱くなかった。雪を見ながら入ろうとしたけど、寒くて内湯に戻った。
f:id:ayumu27:20181209132456j:image

大浴場は5本の源泉の混合泉。

f:id:ayumu27:20181209132523j:image

大浴場とは別の露天風呂が二岐川沿いにもある。

f:id:ayumu27:20181209133450j:image

上から見るとこんな感じで、岩風呂の小屋の先に道があり、突き当たりに川が流れてる。

f:id:ayumu27:20181209133656j:image

今朝の二岐川。すっかり雪化粧。

f:id:ayumu27:20181208200522j:image

露天風呂はここで左右、男女に分かれる。

f:id:ayumu27:20181209132945j:image

右手に行くと、目の前が渓流で眺めの良い男性用の「渓流露天風呂」。2つ湯船があり、1つはぬる湯。このぬる湯が景色も湯温も最高らしい。

左手の女性用は「子宝露天風呂」という名前。

f:id:ayumu27:20181208200532j:image

温泉のph値が子供を授かりやすい値だからとか。

f:id:ayumu27:20181209133106j:image

男女とも23時まで。朝はすっかり雪見風呂。

f:id:ayumu27:20181208202550j:image

子宝の湯と岩風呂は単独源泉。

f:id:ayumu27:20181208201119j:image

大丸あすなろ荘は6本の源泉があり、すべてやわらかく肌触りのよい硫酸塩泉で源泉掛け流し。

f:id:ayumu27:20181208201123j:image

それぞれの浴槽の源泉利用状況がちゃんと掲示してある。

今回の部屋は内湯と露天風呂付き。

びっくりするほど可愛いサイズだけど。
f:id:ayumu27:20181208201514j:image

内湯も露天風呂もずっと掛け流されてる。露天風呂はめちゃ熱い。
f:id:ayumu27:20181208201507j:image

カルシウム成分が析出してる湯口。
f:id:ayumu27:20181208201511j:image

部屋の温泉は、大浴場と同じ5本の源泉の混合泉。

湯量絞って窓開けて入る部屋の内湯が一番適温で、小さいけど一番気持ちよかった。やっぱり湯温だなぁ。

 

二岐温泉 大丸あすなろ荘

★★★

カルシウム-硫酸塩泉

自噴泉甌穴風呂]

53.6度

pH 8.8

43.3ℓ/分

[子宝露天風呂]

44.1度

pH 8.3

2.6ℓ/分

[5本混合泉]

53.6度

pH 8.7

103.6ℓ/分

露天風呂付き内湯(男女)渓流露天風呂(男女)自噴泉甌穴風呂1

加水加温循環消毒なし

2018.12.8宿泊

修善寺温泉 新井旅館(静岡)

踊り子号で東京駅から2時間ちょっと。踊り子号はあんまり心踊らない普通の電車。新幹線で三島まで行き、伊豆箱根鉄道に乗り換えた方が早くてラクかも。帰りはそうしよう。

修善寺駅から温泉街まではバスかタクシーで10分。

f:id:ayumu27:20181203234528j:image

温泉街を流れる桂川沿いの紅葉が見頃。

修善寺温泉は1200年前に弘法大師が発見した温泉。

f:id:ayumu27:20181203234516j:image

この桂川修善寺川)に沿って建つ国の登録文化財の宿、新井旅館は明治5年創業。

f:id:ayumu27:20181203234352j:image

芥川龍之介や初代中村吉右衛門など、多くの文人墨客に愛された、日本の歴史と文化を感じられる宿。

f:id:ayumu27:20181203234532j:image

桂川沿いの書院数寄屋造りの客室や、ミシュラン2つ星の「竹林の小径」を望む和室、芥川龍之介がしばしば逗留した客室など、多くが国の有形文化財に指定されている。

f:id:ayumu27:20181203234520j:image

こちらの可愛い建物の中には大浴場が2つ。

f:id:ayumu27:20181203235549j:image

重厚な扉の向こうには、天平時代の建築を模した総檜造りの文化財風呂「天平大浴堂(昭和9年築)」。f:id:ayumu27:20181203235553j:image

脱衣所の両側から一段降りると、広い浴場。
f:id:ayumu27:20181203235616j:image

湯船は2つ。
f:id:ayumu27:20181203235609j:image

小さめの四角い方が熱めで43度。

f:id:ayumu27:20181204000101j:image

大きい方は浴槽の縁に伊豆石。柱石には人夫20人がかりで1日15センチしか動かせなかったという巨大な石を据えている。

f:id:ayumu27:20181203235600j:image

湯温は42度弱。浴場が広く、天井も高いので、42度あってもゆっくり浸かれる。

f:id:ayumu27:20181204000621j:image

洗い場はこれが2つ。シャワーはなし。

女性時間は夜の8時から0時前までと、朝の6時から。夜の時間だったので、ほとんど人も来ず、堪能できた。

f:id:ayumu27:20181204000819j:image

もう一つのあやめ風呂は、天平大浴堂の隣にある。
f:id:ayumu27:20181204000609j:image

全体的に古いんだけど、床や木枠など新しく綺麗にしてあり、とても清潔。
f:id:ayumu27:20181204000605j:image

こちらはシャワーあり。湯船は2つ。
f:id:ayumu27:20181204000601j:image

入ってすぐにあるこの小さめの湯船は42.5度前後。透明で無色透明。消毒ありだけど、塩素臭は感じない。
f:id:ayumu27:20181204000617j:image

源泉が熱いので加水してるけど、アルカリ泉のつるつる感はある。
f:id:ayumu27:20181204000613j:image

奥にあるのが、あやめの形をかたどった湯船。入っている時はあまり感じなかったけど、こうして見るとなんだかすごい形だな。小さめ。

湯温は、こちらの方が少しぬるく42度弱。

f:id:ayumu27:20181206133153j:image

2つの大浴場の他に、岩造りの野趣あふれる露天風呂が1つある。

f:id:ayumu27:20181206133124j:image

玄関脇から地下に降りて、階段や廊下を経て野天風呂へ向かう。
f:id:ayumu27:20181206133158j:image

暖簾のある引戸を開けるともう一つ暖簾。
紅葉が綺麗。
f:id:ayumu27:20181206133135j:image

またもや不思議な形。
f:id:ayumu27:20181206133116j:image

湯口からはかなり熱い湯が出ている。

外気と湯船の広さで、だいたい42度になるような設定みたい。
f:id:ayumu27:20181206133149j:image

湯船から入口を振り返って、正面に棚。右手が脱衣小屋。
f:id:ayumu27:20181206133214j:image

庭園を眺めながら。
f:id:ayumu27:20181206133145j:image

紅葉の葉っぱが湯船に浮かんでた。

貸切風呂は2つあり、この灯りで使用中かを判別できる。
f:id:ayumu27:20181206133209j:image

睡蓮は1回45分1,080円の予約制。

f:id:ayumu27:20181206135844j:image

広めでシャワーも2、3個付いてる。
f:id:ayumu27:20181206135829j:image

0時以降、朝の5時までは、予約制ではなく、かわせみ同様に空いていれば無料で入ることができる。とてもいい制度。
f:id:ayumu27:20181206135855j:image

かわせみは無料で予約不要。内鍵をかけて自由に入れる。
f:id:ayumu27:20181206135920j:image

各湯船に湯温計があり、ほとんどが42度から42.5度。この季節はいいけど、夏場はどうなんだろう。

あ、41度設定にするそう。
f:id:ayumu27:20181206135818j:image

今回の部屋は温泉の内湯付き。
f:id:ayumu27:20181206205141j:image

結構深めで、湯をためるのに1時間近くかかった。好きな湯温でたっぷり溜めて入れる。

f:id:ayumu27:20181206135904j:image

新井旅館のお風呂は全て源泉かけ流し。

混合泉で源泉が熱いので、加水ありだけど、アルカリ泉のつるつる感はちゃんとある。

f:id:ayumu27:20181206205249j:image

きちんと混合泉それぞれの源泉の記載があって、丁寧で好感が持てる。
f:id:ayumu27:20181206205253j:image

会席料理美味しかったけど、伊豆の山葵が一番美味しかった。

f:id:ayumu27:20181206211325j:image

 

修善寺温泉 新井旅館

★★

アルカリ性単純泉

60.1度

pH 8.6

内湯4(貸切2) 露天風呂1

加温循環なし 加水消毒あり

2018.12.1宿泊

嵐山温泉 嵐山辨慶(京都)

京都駅から20分程の嵯峨嵐山駅。下車すぐのところに湧く微白濁の嵐山温泉。

f:id:ayumu27:20181125115552j:image

平安時代から貴族の別荘地として栄えた嵐山。温泉地としての歴史は、大正時代から温泉旅館の嵐峡舘(現在の星のや京都)など2、3件存在していたけど、あまり有名な温泉地ではなかった。

ちなみに今の星のや京都には温泉はない。林檎が用意されていて、

f:id:ayumu27:20181126234544j:image

部屋のヒバの湯船に、林檎を浮かべて。

f:id:ayumu27:20181126234709j:image

平成16年に地域活性化の一環で再ボーリングしたことにより湯が出て現在は7施設にタンクローリーで運ばれている。

f:id:ayumu27:20181125134117j:image

嵐山の自然を借景に、大堰川のほとりに宿を構えて約半世紀、昭和44年創業全10室の宿、嵐山辨慶。

f:id:ayumu27:20181125134414j:image

渡月橋の人混みに疲れ果てて、15時に宿へ。16時からチェックインだったのに案内してくれた。
f:id:ayumu27:20181125134432j:image

保津川』というお部屋で温泉内湯つき。
f:id:ayumu27:20181125134429j:image

庭に面していて、窓を開けて入れる。
f:id:ayumu27:20181125134422j:image

しかも、部屋の真ん前が大浴場。

f:id:ayumu27:20181126231318j:image

大浴場は夜の12時まで。朝は6時から。

内湯と露天風呂。男性は露天風呂が違う場所に。
f:id:ayumu27:20181126231311j:image

それほど大きくない小さめの湯船。洗い場は5つ。全10室の宿だからか、ほぼ独泉。

f:id:ayumu27:20181126231314j:image

すごいぬるぬる。アルカリ泉のぬるぬる。

塩素消毒臭がおしい。残念。仕方ないけど、加温循環で消毒あり。なのに、すごいぬるぬる。

湯温は42度前後。熱いけど、嵐山散歩で体が冷えてるので、ちょうどいい。

f:id:ayumu27:20181126231820j:image

露天風呂は内湯からも脱衣所からも行ける。階段数段上がる。
f:id:ayumu27:20181126231809j:image

溶存物質が900g以上あるので、ほぼナトリウム-炭酸水素塩泉。

ぬるぬるの浴感で、体についた余分な皮脂を落とし、お肌がつるすべになる。
f:id:ayumu27:20181126231827j:image

他に貸切露天風呂がひとつ。
f:id:ayumu27:20181126231817j:image

ホームページから予約したからか、45分無料だった。
f:id:ayumu27:20181126231806j:image

嵐山の紅葉が見える。湯船からは空しか見えなかったけど、気持ちいい。
f:id:ayumu27:20181126231824j:image

京都で温泉入れるだけ、有り難い。消毒臭があっても、ぬるぬるの湯感触は楽しめる。

嵐山辨慶から数分のところに宝厳院があり、17時からライトアップが行われてた。

f:id:ayumu27:20181126235226j:image

宿でチケット(600円)が購入できて、長い行列に並ばずに入れる。長い行列は、宿の前まで続いてた。すごく得した気分。

f:id:ayumu27:20181126235234j:image

もみじのトンネル。
f:id:ayumu27:20181126235231j:image

 

嵐山温泉 嵐山辨慶

★★

アルカリ性単純泉

35.9度

pH 8.3

93ℓ/分

内湯2(男女) 露天風呂3(男女貸切)

加温循環消毒あり 加水なし

2018.11.24宿泊